らむんちょの好き語り

ただ好きなものを語り尽くす自己満ブログ

裏切り。

皆さん、ごきげんよう。自粛期間満喫中のらむんちょです。

「突然やけどな。うちのオカンが好きなアーティストの名前を忘れたらしいねんな」

 

「好きなアーティスト忘れた?

ほな、一緒に考えてあげるから、オカン何か言ってなかった?」

 

「オカンは言うにはな、HIPHOPのジャンルで今、テレビに引っ張りだこの

二人組のユニットらしいねんな」

 

Creepy Nutsやないか。その特徴はもうCreepy Nutsよ。

ほら、すぐわかったやないの」

 

「俺もそう思ったんだけどな。

オカンが言うにはThe HIP HOPって感じ人たちらしいねんな」

 

「ほな、Creepy Nutsとちゃうか。一人がDTでもう一人もお酒が苦手な人が

HIP HOPって感じがする訳ないもんね。

オカンが好きなアーティスト、分からなくなってしまったやないの」

 

「オカンが言うにはな、日本一のラッパーと世界一のDJが組んでいるユニットらしいねんな」

 

Creepy Nutsやないか」

 

ってな感じで、今回話したいのはHIP HOPユニット Creepy Nutsです。

皆さんそろそろ「あれ?」と思った頃じゃないでしょうか?

一番初めに、話す話題はアイドルがほとんど言ってなかったっけ・・・。

 

今、話したいCreepy Nutsがいる。

(引用:乃木坂46 13枚目シングル 「今、話したい誰かがいる」)

今、話したくなったから話すんですよ。文句は言わせません。

二回目でもうアイドル話題から外れようと知ったこっちゃありません。

 

さっさと好き語りします。

 

まずは簡単にCreepy Nutsの紹介を。

 

フリースタイルダンジョン等で知った人も多いと思いますが

UMBというMCバトルの大会で三連覇を果たした。

ラッパー R指定

2019年 ロンドンで行われた世界中のDJが技巧を競い合うDMCという大会で

優勝したDJ 中村・・げふんげふん。DJ 松永が組んだユニットです。

このDJ 中村と間違えるというネタには元ネタがあるのですが後々説明しますね。

 

さて、ここまで聞くとなんだCreepy Nutsって最強のタッグで売れるの当たり前じゃん

って思う方もいるでしょう。

 

ノンノン。この二人はそんな最強の一言で片づけられる人たちではないのですよ。

 

このCreepy Nutsという物語の始まりは二人が10代だったころから始まります。

全国からラッパーやDJが集まるイベントで二人とも周りの怖い人たちにビビっていた

奴どうしで仲良くなったことがきっかけでした。

 

もちろん、二人とも当時は駆け出しもいいとこで全く売れていませんでした。

そんな二人でしたが、R指定が日本一になり、DJ松永が世界一になり今の人気を得ました。

二人の男が成り上がる物語、それがCreepy Nutsというユニットなんですよ。

何ともまぁ、僕好みの話なんですけどまだまだ魅力があるんですよ。これが。

 

上記で二人はThe HIP HOPって感じな人ではないとお話しましたね?

HIP HOPって聞くと皆さんどんなイメージを思い浮かべますか?

 

野蛮・悪い・不良etc…。少なからず良いイメージを持っていない人がほとんどだと思います。しかも、ジャンルとしてもどちらかと言いうとマイナーですし。

だがしかしですよ。この二人はそのイメージの反対に位置する人たちなんですよ。

簡単に言えば陰キャでしょうか。

二人の性格がCreepy Nutsの曲に反映されています。

たりないふたり」という曲ではそれが色濃く表現されています。

陰キャで、友達が少なかったり、女子喋れなかったり、その癖、欲望は人一倍ある自分たち普通の人より持っているものが少ない、たりないふたりと表してとことん自虐している歌なのですが、それが何故かかっこよく思えてしまう曲なんですよ。

DJ松永の感情を動かすメロディに、R指定の気持ちいい韻の踏み方と言葉遊び。

ただ聞いているだけでテンションぶちあげ、バイブスやべー、っ感じになります。

 

Creepy Nutsの曲もいいんですが、R指定とDJ松永の二人の人間性も面白いんです。

まずはDJ松永なんですが、プライドが高く、調子乗りで、すぐ綺麗な人を前にするとカッコつけたがるんですが、何が面白いって世界一のDJなんてパリピの最高峰のはずのにこいつDTなんですよ。DJしているときは馬鹿カッコいいんですが、こいつを一旦ターンテーブルから離すとただの陰キャに戻るのがDJ松永なんですよ。

 

しかも世界大会の決勝で演奏が終わった後、勝者の名前を呼ぶのですが

そこで「優勝者は・・・DJ NAKAMURA!!!!!」名前を間違えられると言う。

最後の最後でネタを提供するDJ中村には脱帽です。

 

R指定と言えば即興ラップでときよりテレビに出たりしますが、頭の中を覗いてみたいってぐらいに速攻で韻を踏んだりして、スゲーってなるんですが、その韻踏みはMCバトルで大いに発揮されます。フリースタイルダンジョンで強面の漢たちをなぎ倒す姿は男なら興奮間違いなしでしょう。

そんなR指定には常人に理解しがたい行動があります。それは同じ動作を繰り返すものです。例えば、シャンプーをして泡を流すときに、泡の流れ方のリズムが納得いかないから1時間ほどそれを繰り返す。

上着の袖に手を通すとき、テンポが気に入らないから脱いでは着てを何度も繰り返す。

生活に音楽が浸透している生粋のラッパーR指定

この二人組が織りなす曲の数々たち。さきほどご紹介したような「陰キャ」目線で書かれた曲もあるが純粋にHIP HOPの良さが詰まった曲もあります。

 

それが「生業」という曲なんですが、Creepy Nutsと言うと、他のHIP HOPの人たちからはメジャーに媚びやがってという目で見られることが多かったのですが、この曲でそいつらを黙らせました。

「お前らの土俵でやってもいいけど俺ら凄いよ?」と言わんばかりのバチバチにカッコいい曲となっています。

他にも「板の上の魔物」という曲でも1~10まで数えながら韻を踏んでいたり

私たちが小さい時、無限の可能性を秘めていた頃に向けて歌った「かつて天才だった俺たちへ」などいくつもおススメしたい曲はありますが、最近、聞いている曲を今回は紹介したいと思います。

 

かいこ」という曲で時代に流されていく人やモノについて歌った歌なのですが

曲もさることながら注目してほしいのそのMVなんですよ。

 

年を取り白髪になったR指定がかつての仲間たちとスナックで飲んでいるシーンから

始まるMV。周りからお願いされる形で歌った歌が「かいこ」でした。

昔、Creepy Nutsとして活躍していた過去を噛み続けたガムに例えたりして、日々新しいモノが古いモノを淘汰していく世の中に抗う歌詞が綴られていきます。

そして2番。HIP HOPらしくここでは2バース目と言い換えましょうか。

 

なんと2バース目でR指定の相方が亡くなっていたことが明らかになります。

 

この2バース目のですがさすがR指定と言わんばかりのリリック(歌詞)が登場します。

 

自分の殻や繭に潜み、時代の色に眉をひそめれば、ほら若い子に”かいこ”と言われる

 

ね?凄いでしょ?

分からない方にもう少し解説すると

 

自分の殻や繭に潜み

 

時代の色(カラー=殻)に眉(=繭)をひそめれば

 

ほら若い子に”かいこ(懐古=蚕)”と言われる

 

R指定の十八番である掛け詞が炸裂しているんですよ!

 

それでも孵化しきって我(蚕からの連想で蛾と掛けている)を出すか、フカ(エンジンに燃料を多く吹き込んで早く回転させる行為)しきれずに終わるか

伸るか反るか 淘汰される 俺はどの道を行く

 

と気持ちよく落とす、まるで落語でも聞いているかのような言葉遣いに脱帽しすぎて禿げそうです(?)

 

しかも、2バース目の盛り上がりはここからなんですよ。

サビ直前、亡くなったはずのDJ松永が登場し、R指定に駆け寄ります。

そして、ターンテーブルに手を掛けると「サビ行くぞ」と視線で合図。

そしてサビに入ると、年を取ったR指定が若々しくなり、過去のCreepy Nutsとしてパフォーマンスする二人。

 

R指定はとある番組で「死ぬ寸前までラップしてたい」と言っています。

その思いがこの曲にも込めれているのかもしれません。

 

最後に、「かいこ」から人生がもっと楽しくなるフレーズでお別れです。

 

世間の千変万化に目が回る。やがて経年劣化 ヤキがまわる

全て楽しんでこそ上級者

 

あいでぃおす。

 

                    らむんちょ